アパート経営を始める際の元手はどのくらい必要?

将来的にアパートが経営できたらいいな…と考えているのであれば、できるだけ早めに必要な元手を確認しておきましょう。

アパート経営に必要な元手について

アパート経営は誰でもできるものではありません。考えておかなければならないのが元手の問題ですよね。しかし、具体的にいくら必要なのか想像できない方が多いでしょう。 そこで、気になる元手についてご紹介します。

土地の購入の有無にもよる

アパート経営をするとなれば当然ながらアパートが必要ですよね。ですが、土地がない場合は土地の購入から検討しなければなりません。 土地の価格も建物の価格も都市部なのか地方なのかによって大きく変わってきます。自己資金があまり用意できないのであれば既存のアパートを中古で購入する形になるでしょう。

特に地方はアパートの空き家率が高く、新たに土地を購入してアパートを建てるとなれば失敗したときのデメリットも非常に大きくなるので慎重にならなければなりません。 どれくらいの規模のアパートをどこで経営していこうと想定しているのかによって必要な元手は大きく異なります。ですが、一つの目安として物件価格の2~3割は用意しておいたほうが良いでしょう。 全て融資してもらうフルローンという選択肢もありますが、全く手元にお金がない状態で始めてしまうと万が一設備故障などが起きた際に大打撃となる可能性もありますよね。

また、アパートをフルローンで購入するとなれば総合的な借入額が膨らみ、利子の負担分も大きくなります。元手をしっかり用意してそれを頭金にあてればその分の融資総額が減らせるので利子も少なく抑えられるでしょう。 それだけでなく、ローンを借りる際にも有利になります。全く元手がない状態から融資を受けるのと十分な元手があって融資を受けるのとでは審査の結果が変わってくるのは間違いありません。

自己資金がなくてもアパート経営はできるけれど…

実際に自己資金0という元手なしの状態からアパート経営を始めている方もいます。しかし、十分に元手を準備してから始めるのに比べるとリスクは高いといえるでしょう。 特にハイリスクになりがちなのが、全く自己資金がない状態でハイレベルのアパートを購入するということ。利益のことばかりを考えてアパート選びをしてしまうと結果的に負担が大きくなり、利益が出る前に手放さなければならないような状況になるかもしれません。

元手がない状態からアパート経営を始めたいと思っているのであれば、無理のない範囲で購入できる物件を選ぶことが重要になります。なかなか審査に通らずに悩んでしまう方も多いですが、これは購入しようと思っているアパートの価値が自己資金と見合っていないことが大きな原因だといえるでしょう。

用意しておく元手は多いに越したことはない

頭金として入れる・入れないは別として、用意しておく元手は多いに越したことはありません。確かに頭金ゼロでもアパート経営は可能ですが、万が一何か大金が必要な事態が起きた時のことを考えると、自己資金を用意しておいた方が対応しやすくなりますよね。

少ない元手からどれくらいの融資が受けられるのかは現在の状況によっても異なります。例え元手がほとんどなかったとしても大手企業に勤めていて属性が安定しているのであれば高額の融資を受けることも可能ですし、そうでない場合は元手が全くない状態から高額な融資を受けるのは難しくなるケースもあるでしょう。 全く元手のない状態からアパート経営を始めるよりも、ある程度自己資金を調達してから始めた方が安全性も高まります。

金融機関からの借り入れが大きくなればなるほど経営は不安定になりがちなので、これを防ぐためにも自己資金は多い方が理想的です。常に満室状態であれば何とかやってける…というケースでも空室が出てしまうと一気に経営が傾くこともあるので、元手を増やして借入額を抑えましょう。

一棟売りアパート購入にかかる諸経費について

アパートを一棟まるごと購入する場合、様々な諸経費が掛かります。元手が気になる方はどのような諸経費が掛かるかも確認しておきましょう。一般的なケースでは、次の諸経費が掛かります。

仲介手数料

一棟売りアパートを購入するときに頼りになるのが不動産業者です。不動産業者は、希望する物件の紹介から、書類作成、手続きのサポートなどを行い、取引を成立させてくれます。これらの報酬として発生するのが仲介手数料です。仲介手数料の上限は法律で決まっています。具体的には、以下のように定められています。

  • 売買価格(税込)が200万円以下=5%
  • 売買価格(税込)が200万円を超える部分~400万円まで=4%
  • 売買価格(税込)が400万円を超える部分=3%

例えば、1000万円の物件を購入すると、「200万円×5%=10万円」+「200万円×4%=8万円(200万円を超える部分~400万円)」+「600万円×3%=18万円(400万円を超える部分)」=36万円(上限)の仲介手数料がかかります。「売買価格(税込)が400万円を超える一棟売りアパートを購入」したときの仲介手数料は次の計算式でも求められます。

・売買価格(税込)×3%+6万円×1.08(消費税)

以上からわかる通り、一棟売りアパートの購入にかかる仲介手数料は物件価格により変動します。一棟売りアパートが400万円以下で販売されていること少ないので、物件価格の3%+6万円の仲介手数料がかかると考えておけば良いでしょう。この計算式で求められる仲介手数料は上限額です。不動産業者によってはこれより低い額を請求するところもあります(一般的には、上限額を請求されます)。費用を節約したい方は、仲介手数料の安い不動産業者を選ぶとよいかもしれません。

その他税金

以上のほかでは「その他税金」もかかります。意外と高いので、一棟売りアパートの購入を検討している方には、どのような税金がかかるか抑えておくことをオススメします。

一棟売りアパートの購入でかかるのが固定資産税と都市計画税です。固定資産税と都市計画税は、1月1日時点で不動産を所有していた方にかかります。その年の途中で不動産を売却しても1年分の税金が課せられるので、不動産売買では所有した期間に基づき税金を按分した額を売買時に清算することが行われています。

同じく、不動産取得税もかかります。不動産取得税は、売買などで不動産を取得したときなどに都道府県が課税する地方税です。税額は、取得した不動産の固定資産税評価額×税率で求められます。標準税率は4%ですが、平成30年3月31日までに取得した物件は軽減税率が適用されます。不動産取得税を納めるのは不動産を取得してから数カ月後です。忘れたときに納税通知書が届くので気をつけましょう。

以上のほかでは、登録免許税や売買契約書に貼り付けする印紙代(印紙税)もかかります。登録免許税とは、取得したアパートを登記(所有権保存登記(新築の場合)・所有権移転登記(中古の場合)・住宅ローンなどに関わる抵当権設定登記)するときにかかる税金です。登録手続きを司法書士に依頼する場合、その報酬もかかります。

諸経費の合計は物件価格の8%程度

一棟売りアパートを購入する場合、以上のほかにも火災保険料、ローンの利息などがかかります。諸費用の合計額は、新築の物件・中古物件、仲介手数料の有無、ローンの有無などで大きく変わります。一般的なケースで、物件価格の2%~8%程度の諸費用がかかるといわれています。物件価格の8%程度の諸経費が掛かるものと考えておけば、余裕をもって一棟売りアパートを購入できるはずです。5000万円のアパートで考えると400万円の諸経費です。けっして安くはないので、一棟売りアパートの購入を検討している方は諸経費分も忘れず費用を確保しましょう。