アパート経営するために会社を設立する必要はある?  

アパート経営を検討している方のために、経営を始めるにあたり、会社を設立する必要性があるのかについてご紹介します。

会社設立の必要性について

まず、アパートを経営するからといって必ずしも法人化して会社を経営しなければならないわけではありません。そのため、アパート経営を検討しているのであれば、会社を設立するメリットとデメリットについてチェックしてみてくださいね。その上で自分にとってどちらが魅力的なのか比較してみましょう。

メリット

会社を設立する大きなメリットとして挙げられるのが節税に関することです。個人よりも法人の方が節税効果が大きいため、収入が増えることを見越して早めに会社を設立する方もいます。 言い方を変えれば、収入によっては会社を設立しておかないと損をする可能性があるわけですね。アパート経営で損をしないためには会社を設立することが大事!と言われることも多いのですが、法人化したからといって100%得をするとは限りません。

実際に法人化したもののうまくいかず、結果的に設立費と維持費を考えると赤字になってしまうようなケースもあるのです。そこで、会社を設立するにあたり、メリットとデメリットについてご紹介しましょう。

会社設立と税金について

個人がアポートを経営しようと考えた場合、実効税率を考えると法人化したほうが節税につながるケースがほとんどです。 法人のほうが税率が低いこともあり、税率差を活用して節税する目的で会社を設立する方もたくさんいます。

また、給与所得控除が受けられるようになるのも大きな違いだといえるでしょう。個人で経営をしている場合は給与所得控除が受けられないため、社員を雇って給与を支払っていたとしてもそれを経費として計上できないのです。 場合によっては家族で経営をすることもありますが、法人であれば家族に支払った給与も計上できます。

それから、法人になれば個人の時には計上できなかった経費の項目が増えるのも魅力です。倒産防止共済や会社で雇用している役員にかけている保険、小規模企業共済などについても計上が可能です。

人によっては赤字が心配なアパート経営をしている方もいるでしょう。こういった場合、青色申告を行っておけば欠損金の繰越が可能となります。個人でも繰越は可能なのですが、認められる期間が3年間であるのに対し、法人になると9年間繰越控除ができるためこの違いは非常に大きいですよね。 他には相続税の節税にも繋がります。

デメリット

では反対にデメリットは何なのでしょうか。まず、法人設立のための費用を用意しなければなりません。株式会社の場合は20万円、合同会社の場合約6万円となっていますが、こういった費用を考えて本当に法人化するかどうか決めなければなりません。

他にも法人税を毎年最低7万円は納める必要があります。これは赤字の場合でも言えることなのでメリットだけではありません。 また、法人化する大きな目的は節税にあるので、節税についても学ぶ必要がありますよね。といっても個人的に節税方法について一から理解することは難しく、下手をすると利用できたはずの制度などを使わずに損をしてしまうこともあるかもしれません。

こういったことを考えると税理士を雇うことになるでしょう。税理士報酬なども考えながら自分の場合は法人化した際にメリットとデメリットのどちらが大きくなるのか検討してみてくださいね。 法人として会社を設立した場合、義務になってくるのが社会保険加入の問題です。忘れがちではありますが、こういった費用もあるので、すべてを考えた上で自分にとって法人化したほうが得をするのかどうか考える必要があります。

アパート経営において会社設立を検討しているのであれば、メリットだけでなくデメリットについてもよく知っておきましょう。

一棟売りアパートの必要経費の計上について

アパート経営で、出来るだけ多くの利益を手元に残すため行いたいのが、必要経費を正しく計上することです。必要経費を正しく計上することで節税につながります。アパート経営では、どのような費用を必要経費として計上できるのでしょうか。

建物の減価部分を費用化する減価償却費

新築時は価値の高いアパートも年を経るごとに価値は下がっていきます。アパート経営では、価値が下がった部分を費用化して必要経費として計上することが認められています。これを減価償却といいます。

減価償却の方法には定率法と定額法があります。平成10年4月1日以降に取得した建物は定額法の選択が義務付けられています。定額法の減価償却費(1年間)は「取得価額×定額法の償却率」で求められます。建物付属設備も同様に、減価償却分を必要経費として計上できます(平成28年4月1日以降に取得した設備の減価償却費は定額法で算出します)。

ローンの金利も必要経費

一棟売りのアパートを購入するため、アパートローンの借り入れを行う方が多いはずです。アパートローンの返済には、当然ながら利息がかかります。大きな額の借り入れを行うと、毎年数百万円の利息を支払うことになります。アパートローンの経営では、建物・付属設備の取得に要したローンの金利(利息額)を必要経費として計上することが出来ます。アパートローンの借入額が多い方では、大きな節税につながります。また、アパートローンの借り入れにかかった費用も必要経費として計上できます。

修繕費も必要経費

アパート経営を続けていると、建物や設備は劣化します。劣化した状態を放っておくと集客が難しくなります。建物や設備が劣化したアパートは修繕が必要です。修繕には修繕費がかかります。修繕費もアパート経営の必要経費として計上できます。

広告宣伝費も必要経費

立地の良いアパートであれば、掲示板などに「空き部屋あり」と掲示するだけで新しい入居者を確保できるはずです。このようなアパートは理想的ですが、数は多くありません。入居者が集まりづらいアパートでは、新しい入居者を確保するため入居者募集広告などをだす必要があります。入居者募集広告にかかる費用も広告宣伝費として必要経費に計上できます。

管理費・仲介手数料なども必要経費

アパート経営を行うにあたり、不動産会社に管理を任せる方は多いはずです。不動産会社に支払う管理費も委託管理費として必要経費に計上できます。また、入居者の募集や契約の更新などで不動産会社に支払う仲介手数料も必要経費として計上できます。

固定資産税・不動産取得税なども必要経費

固定資産税や不動産取得税、登録免許税などの税金も租税公課として必要経費に計上できます。アパート経営をするうえで避けられない税金なので、確実に必要経費に計上して節税につなげたいところです。

必要経費として計上できるその他の経費

アパート経営で必要になる火災保険や地震保険の掛け金(当年分)も必要経費として計上できます。共用部分の水道代・電気代・ガス代なども必要経費として計上できます。基本的に、アパート経営にかかった費用は計上できると考えてよいでしょう。

この時に注意したいのが個人的な支出との区別です。個人的な支出は、アパート経営の必要経費として計上できません。アパート経営・個人のどちらにも使う支出は、アパート経営に使用した分と個人的に使用した分に按分して計上します。節税を意識しすぎると、この点があいまいになるので注意しましょう。必要経費について詳しく理解したい方は、税理士などに相談してみてはいかがでしょうか。